The Barley Diary
2025/06/14 12:52

タンクから出した原酒に、慎重に水を加えてアルコール度数を整える。
ボトルに詰める際の度数は50度に。強すぎず、でも芯はきちんと残したまま。
今回はもともとの原酒がとても少なかったこともあり、
できるだけたくさんの人たちに届けたくて、ボトルはすべて110mlの小さなサイズに決めた。
少量のため、基本的には手作業でボトルに入れていく。
ディスペンサーの設定を110mlに合わせ、瓶をセットし、そっと注ぐ。
キャップをしめ、ひとつずつ目で確かめながら異物や汚れがないかをみんなで確認していく。
無心で手を動かしていたら、あっという間に時間が過ぎて、気づけば500本以上のボトルが、整然と並んでいた。
光を受けたその小さなボトルたちは、まるで朝露みたいにキラキラと輝いていて、
透明な液体の中には、時間と手のぬくもりと、少しの緊張と、私たちの気持ちも詰められている気がした。
木樽で熟成中のもう一本の原酒は、蒸留からちょうど一年が経つ5月にボトリングする予定。
そのことを改めて伝え、私たちはmitosayaをあとにした。