
Feb 7, 2025(☀️)
前回、表面の麦がうまく発芽しなかったのは、乾燥による水分不足かもしれない。そう仮説を立て、要因をはっきりさせるために、まずは手のひらほどの小さなスケールで実験してみることにした。
ひとつは浸水後、水の追加なし、もうひとつは毎日霧吹きで水を与えてみた。
2日目、3日目になると、霧吹きを続けた方の麦は、ほとんどがしっかりと芽を出していた。一方、水を与えなかった方は、ばらつきが大きく、中にはまったく動きのないものもあった。
発芽までの数日間——この“下積み”の時期に、どれだけ適切に水分を保てるかが、その後の成長を大きく左右することが分かった。
この結果をもとに、ふたたび本番の仕込み量でチャレンジする。まるでシャツにアイロンをかけるように、シュッ、シュッと霧吹きをしてから、ていねいにかき混ぜる。
数日後。根はすくすく伸びて、1センチほどに育っていた。
ようやく、乾燥の工程に進める状態になった。
立ち止まりながら、少しずつ前に進む。時間はかかる。もし正解の書かれた攻略本があれば、すぐにでも欲しい。
でも、そんなものはどこにもない。だからこそ、今できることを重ねながら、目の前のステージをクリアしていくしかなかった。