The Barley Diary
2025/06/12 21:45
2025/2/7(晴れ)
前回の失敗の原因を探るために、一度、すべてを小さくして考えてみることにした。
表面の麦が発芽しないということは、ひょっとすると乾燥し、水分が足りていないのかもしれない。
そう仮定して、手のひらほどの小さなケースに、ほんの少しだけ麦を入れ、発芽条件を変えてみた。
ひとつは、浸水したあとは一切水を与えない方法。
もうひとつは、毎日霧吹きで水をかける方法。
2日目の朝。霧吹きしたほうは、ほとんどの麦に根が生え始め、翌日はその根がピンと立ち上がっていた。
つまり、発根までの期間に与える水の量が、その後の成長に大きく影響するということ。差がつくのは“下積み”の時期なのだ。
この結果をふまえ、いつもの仕込み量で再チャレンジすることにした。
シャツにアイロンをかけるように、シュッ、シュッと霧吹きで水をかけ、そのあと丁寧に攪拌する。
数日後、根はすくすくと伸び、1センチほどに達し、乾燥工程へと進めるところまで来た。
ひとつひとつ、問題に向き合いながら、手探りで前へ進む。
時間はかかるし、攻略本があるなら今すぐにでもほしいけれど、そんなものはどこにもない。
地道に、一歩ずつ、目の前のステージをクリアしていくしかなかった。